コア
さぁ、県予選まで一週間を切り、出来る稽古は5回です。娘は試合まで毎日稽古したいようですが・・・。自分以外の子が全員2本勝ちで自分だけが負けたのが残っているんでしょうな。まぁ、その気持ちは大切です。練習するという気持ちも、自分だけが負けたという気持ちも。両方持っておきましょう。
稽古と言って今まで通りです。対策を考えたり、フェイント技を教えたり、相手を研究したりはしません。自分の実力を伸ばすことが最優先です。
出来ない事をしっかり出来るようにする。出来ると思っていたがいざ試合では出来なかったことなどを修正していきましょう。打つ前の初動を極力無くせるようにしましょう。攻めの足をもう少し小さくしましょう。「攻めて打つ」がリズムにならない様にしましょう。細かな課題が沢山ありますね。
しっかり微調整していけば自ずと実力が伸びていきます。
その子対策や試合に勝つ技だけだと伸びしろを消費してしまうんです。そうなると剣道が頭打ちになります。今はまだまだ伸びしろ作りです。実際に娘は王道の面のみで勝っています。この先に6年生や中学生になると、嫌でも「勝たなくてはならない」状況ばかりです。そこで初めて伸びしろを消費して技を覚えてください。基本が出来ていると簡単に習得できます。例えば左右の横面ばかりしている子は真ん中の面が打てません。真ん中の面がしっかり打てる子は左右の横面も打てます。
試合に勝ちたい子にはどうしても技やフェイントを教えがちですが・・・私やK先生はそんなことより今の剣道のレベルを上げなさい。あなたの真ん中の正しい面が一本になるように修練しなさい。という考え方です。別に技やフェイントが悪というわけではありません。ドンドン教えていっていいと思います。
私の考えでは「まだだな!」と言うだけです。
娘がK先生に相談していました。
「団体戦で一人だけ負けたのが悔しい。勝ちたい」
するとK先生らしい回答でした。
「でもチームは勝ったんだろ?じゃあええやん。強い子が後ろにいるんだろ?じゃあ思い切ってできるやん。勝ち負け気にせず試合が出来るって最高やで」
娘にはピンと来ていなかったようですが、確かに最高の状況ですよね。
勝ちたいと思うから力が入る。負けたくないと思うから消極的になる。試合ではそうならない様に自分を「整える」。この「整える」が難しいんです。不動心とでもいうんでしょうか?これが出来ないから小学生には「気持ち」という言葉を使って説明します。
要は自分を試してみる。という感覚ですかね。自分の持っているものをすべて出してぶつかっていく。これがだめならコレはどうだ!今度はここならどうだ!ってな具合です。
勝ちたい娘はまだまだこの域まで達していませんね。とにかく「勝ちたい娘」のまま挑んでください。そこで勝っても負けても何か得るものはあります。勝っても負けてもチームが逆転してくれて、娘自身の
成長にも繋がるなんて・・・いいとこ取りじゃないですか!はいっ!それぐらい素晴らしい環境なんです。メンバーに恵まれていますね。
娘はひたすら稽古をしてください。
私は「思い切って試合してきなさい」とだけ言います。
娘の気持ちも分かります。チームが勝っても自分が負けたら素直に喜べない。そら私も経験ありますから。すごく理解できます。ならどうするか?娘の出した答えが「稽古する」。悩んで導き出した答えに不正解はありません。問題は実行できるかどうかです。稽古をする。だけではだめなんですよね。どう、どのように、何をどういう風に、何を考えて稽古するか?ということです。核の部分ですよね。
面打ちが外枠なら中のコアな部分は「攻め合いや試合のような緊張感をイメージする、構えて打ち終わるまで抜かない」などなど。核の部分をしっかり考えてできるかどうかです。一応言葉で伝えますが、やるのは娘です。どこまでできるか楽しみです。
さぁ、剣道楽しみましょう。