キラキラ
やっと、やっと光が見えてきた感じです。
微かに照らすヒカリ。暗いトンネルを彷徨っていたら、やっと出口が見え始めました。
今の今まで、攻めが足りず「くの字面」や「我慢が出来ていない」だの「腰が入っていない」だの、「上体だけで打っている」だの、散々な言われ様でした。実際そうなんですが・・・。
課題は明確で、私自身も本人も分かっていたのですが、一向に治る気配がない。試合にも勝てないし、メンタルが底をつきそうでした。
K先生からはずっと「やろうとしていない娘ちゃんが悪い。娘ちゃんが変わらなければダメなまま!」と言われていました。本人はやっているつもりなんですが「つもり」なんです。出来ていない。私は勝手に難しい事なんだと思い込み、見守る事しか出来ていませんでした。「自分から攻めてキープしておく。」
そんな状態のまま、とある練成会に行きました。前日にK道場でK先生にこっぴどく叱られ、過去一ぐらい怒鳴られました。
やれ!
言われたことを素直にやれ!
打てなくてもいいからやれ!
打った感じが変でもやれ!
久しぶりにK道場で涙を流していました。
そして当日の練成会。メンタルは散々で挑むことになりますが・・・・。
まさかここが彼女に一隅の光が差し込むことになるとは、この時誰も知る由もなかったのです。
主催の団体に娘の尊敬するYちゃんのお父さんのH先生(K先生の同期)がいたのです。
すぐさま、今の状況を伝えると「・・・なるほど。」の一言。
そして「今日試合バンバンするけど、娘ちゃん、ちょっと俺に診させてくれん?」といわれたので「ぜひぜひお願いします」と半日H先生に預けました。
まぁ、結果をいうと、今まで課題としていたことが出来ました。昨日K道場でやれ!っと言われたことが出来ました。
結局は今までの娘の成績が打ちに行くのを邪魔している。負けたくない勝たないといけない、挑戦は怖い、今の状態から変わるのは怖い。などマイナス思考となり、身体が思っている以上に前に出ていかない。
H先生は娘に試合前にコンコンと伝えていました。
「強くなっていくなら、目をつぶってでも打って行かないといけない。負けてもいいから打ってみる。その先に次のステージがある。今の場所からはもう脱出しないといけないよ。思いっきり打って行って負けてきなさい。」
そして試合をすると、K道場で言われた攻めキープからの思い切った面がしっかっり発動している。そしてもれなく勝っている。
なんだか久しぶりに娘の試合が楽しく思えてきました。キラキラした剣道。見ていてもスカッとする試合でした。
何処に「きっかけ」が落ちているか分からないものですね。
試合後にH先生が「ほら!俺が知っている強い娘ちゃん!自信が付いただろ?ようこそ次のステージへ」と娘に言ってくれていました。
素晴らしいですね。
「目をつぶってでも打って行かないといけない」
この言葉にシビれましたね。そう、やるしかないんですよ。ちょっと勇気が足りなかった。ちょっと覚悟が足りなかった。私も娘も。
やろうとはしているが中途半端になっていた。やるなら思い切ってやる。じゃないと変わらない。ということです。
バンジージャンプでヨモヨモしている状態。飛ぶしかないのは分かっている。でももうちょっと待って!って感じでした。
それを否応なしにドン!と背中を押してくれる。
さすがH先生。娘が文句なく言うことを聞く2人の先生のうちの一人です。
しっかり腰の入った、真ん中ズドンの面。打てる状態で攻めているので、そら勝ちますよね。
娘も掴んだようです。「これしたら、打てた!」
こういう成功体験がとても大切です。本当に実のある練成会になりました。
本当にH先生には感謝です。その後も次の課題を教えて頂きました。
私はまだまだダメですね。とにかく、今回の成果を維持できるよう稽古を見ていこうと思います。
長かったですが、ようやくです。ここに満足することなくさらに上のステージを目指していきましょう。私の心のノートに記された「目をつぶってでも打って行かなくてはならない」は、この先消えないでしょうね。バンバン使っていきます。
この先、課題がなかなか出来ないことがあれば、その都度、この言葉を思い出すでしょうね。やることは分かっていて、それでも怖くて出来ない時は無理やりにでも背中を押して上げれるようにしていきます。
何はともあれ、少し安心しました。さすがK先生H先生、名コンビです。
さぁ、剣道楽しみましょう。