ジョイント
さぁ、もう学校も始まり慌ただしくなってきました。春休みも終わり今まで通りの「学校と剣道」のリズムに戻っています。
今までと違うのは色っち(息子)が小学校デビューしたこと。
さぁ、こいつも地獄の剣道生活に足を踏み入れました。ねーちゃん同様、いやそれ以上にしごいていきます!
4月は中旬ごろから試合・練成会ラッシュです。今まで基本稽古メインにも黙々やってきましたが、そろそろ試合を意識して地稽古や試合稽古も取り入れていこうと思います。今までやってきた事を試合で生かす!とても大事なことです。
とりあえずですが、4月は3試合+2練成会あります。
その中でも県外の強いチームが来る練成会と県外が来る6年生の個人戦の大会があります。この2つがキーポイントかなと・・・。
22日の練成会で強い子にどこまで出来ているか?強い子はどのレベルなのか?
23日の試合で強い子相手にどこまで出来ているのか?強い子にどこを打たれているのか?
確認ですね。もちろん狙っています。
5月は道場連盟の予選があります。ここに向けてしっかり仕上げていく予定です。確実に勝って全国大会への切符を手にしましょう!
今回はある人から相談を受けました。
「技って教えてますか?例えば裏面とか下からの小手とか・・・教えた方がいいんですかね?教えてもしないんですよねぇ~どう思います?」
確かに私もこの経験あります。今まで娘やH弟にB君に技を教えてきましたが、結局その技は試合では使いませんでした。使うこともあるが決まらない。結構反復練習をし試合を想定して稽古しましたが・・・試合で使う事はほぼほぼありませんでした。
結局のところ、技を打つのは本人で、本人がその技に魅力を感じるかどうかです。
面返し胴がいい例です。見た目がかっこよく、子どもながらに魅力を感じるんです。だから子どもが意欲的に技を教わりたいという思う。そうなれば吸収は早いですよね。
出小手が苦手な子は出小手と言う技に魅力を感じないんだと思います。
私は技の稽古の際はほとんど教えません。例えば面からの小手(面フェイント小手)も教えません。試合で使うな!というわけではありません。
私は攻め方や打突箇所、「こういう打ち方は形は崩れているが一本になります。」といったことを教えるようにしました。
そうやっていろんなパーツ(攻め方・打突箇所・部位・相手の反応・刃筋)をばらまくようにしています。技を教えるのではなく技を繰り出すためのプロセスの部分を教えてきます。そうやっていくと不思議なもので勝手に子ども達がパーツをジョイントしていってくれるんです。大体このジョイント作業が出来るのは5年生ぐらいからですね。
そうなれば試合でバンバン技が打てます。相手の竹刀を押さえて面を打って行き、避けるところを裏面。小手打ちで相手が避けたところを担ぎ面・・・。
裏面に関しては竹刀を押さえた時の相手の反応(攻め方)・打突箇所が出来る・そこを打つ(刃筋)という3つのパーツを組み合わせるんです。
もちろんある程度は形になるようにアドバイスはしますよ。子ども達のある種、気づきの部分なので探求心がある。そういった技は習得しやすいです。
そうなると試合で技を打とうとする。旗が上がる。自身が付く。技が身に付く。
という流れが一番最高なんじゃないかと思います。
下からの小手もまずは竹刀を相手の竹刀の下にくぐらせる。という攻め方を教えます。
この時のメリットやデメリットを伝える。それだけでいいんです。
子ども達が「あっ、この攻めしたら自分が打てない!」と思うか「これしたら、小手も面も行けそうやな!」と思うかです。
後者なら相手の竹刀の下に潜り込ます竹刀操作(速さ)や自分の左足の状態、またリスクなども教えていきます。
実際に相面や出小手の練習で下からさせます。ここで最終決断ですね。
「やっぱり、出小手の時に上から乗られるな」なのか「下に行けば小手が当たりやすい」なのかですね。
そうやって覚えて言った技はまたほかのパーツともジョイントしていけるし、幅が広がります。考えるようになりますしね。
みたいなことを偉そうにアドバイスしました。でも理想郷ですが実際にやってみると全くその通りなんですよ。
B君には5種類の技を教えました。
面からのフェイント小手・剣先を下げて(相手の膝ぐらいまで下げる)飛び込み面・面からの横面・小手をわざと空振りしてからの面返し胴・担ぎ面
どれも一通り教えましたし、稽古でもしっかり反復しました。でも結局試合で使った技は5つのうちのどれでもなく、面からのフェイント小手、からの担ぎ面(3段技)でした。彼なりに考えてジョイントしたんですね。さすがに試合では決まらなかったですが、この技を試合前に気づき練習していたら決まっていた可能性は高いです。
娘もそうです。竹刀を払う練習を何度かしました。裏から払う。表から払う。
そして下を攻めるという事も経験させました。
そうしたら練成会で下を攻めて面を打ってきた相手に裏払い面を打ちました。
娘がジョイントしたんですよね。私はこの一連の技は教えていません。
それ以降普段の稽古でも多用しており、確実性を求めるようになっています。
何はともあれまずは「本人のやる気」これに尽きるということですね。
技を教えるなら、その技の魅力を存分に謳ってください。
そして技の教えを乞う子ども達には多方面から存分に教えてあげてください。
さぁ、剣道楽しみましょう。