焦るな!
今まで書いてきた稽古法で今現在も続けております。やはりうまくいかないこと、伝えきれていない事も出てきます。踏み込みは良くなったが、最初の構えが悪い(腕が伸びてる)。細かい事を言い出したらきりがないんですよね。もどかしさがこみ上げてきます。怒りたくないんですが・・・ついつい、きつい口調になります。
ダメですね。焦ってるんですよ!私が。
情けない・・・。
娘は頑張っている。12月の試合で入賞を目指して必死に稽古しているのは十分過ぎるほど理解しています。
じゃあ出来ないのは指導している私の責任なんですよね。自分の無力さを痛感しています。
そこで・・・
私が全幅の信頼を寄せる剣道の大先生!!大先生と言っても39歳で私の4つ上の先輩にあたります。この方は剣道では超有名大学へ行き、たくさんの好績を収め、最年少で七段を取得するとても立派な方です。剣道に関しても指導に関しても豊富すぎる知識をお持ちで、私が剣道で困ったり、悩んだりすると必ず相談します。
そのK先輩に相談したところ。
「お前は焦りすぎ!子どもに負担をかけるな。正しい剣道をしていたら大丈夫。2年生の子は正しく竹刀を振れればそれだけでいい。」
当初私は娘には「強い剣道」よりは「正しい剣道」をしてほしくて始めました。いつからか現代思考の勝利至上主義に染まっていたんですね。気づきませんでした。だんだん試合に勝ちだし、メダルを目標に頑張る娘に私が勝手に勝つ剣道を強要していたんです。順序が違うんですよね。正しい剣道から強い剣道に移行しなければならないんですよ。「勝つ剣道」と「正しい剣道」は共存が難しい。だから無意識にどちらかを取るんです。だいたいみんな勝つ剣道を取ります。まぁ当たり前ですね。
勝つ剣道を取ると形が悪くなり、正しい剣道を取ると勝てない。・・・
K先輩が目指すものは正しく打って勝つ。大人になるとこの2つの共存は難しいそうです。が、小学生ならそれが可能です。実際にそういう子供はいます。きれいな剣道で圧勝する子。目指すをここです!
フェイントからの技や変則的なリズムで相手を崩したり、担ぎ面や、右手打ち・・・否定はしませんが最終的にそういう子は優勝できません。決勝戦で勝つ子は中心を攻め勝って真ん中から真っすぐ打てる子です。
「勝利至上主義」「勝つ剣道」を否定はしません。勝負の世界では必要不可欠なものです。
娘にもいずれは勝ちにこだわってもらう時期が来るはずです。ただ今じゃないということ。今は当初の予定通り「正しい剣道」をしなければいけないと再認識しました。
K先輩に「お前が焦ってどうするんや(笑)!」と我に返されました。
正しい打ち(基礎・基本)がその子の土台となり、その土台の上に技術が乗っかるんですよね。土台(基本)が出来ていない子に技術だけ教えても、こぼれ落ちるんですよ。土台が不安定なんで・・・所詮チャンバラ剣道です。何人もそういう子どもを見てきました。土台がしっかりしていればたくさんの技術が乗るんです。今は土台作りです。
さぁ、剣道楽しみましょう。