心の成長
最近の娘は今週はほぼ毎日稽古をしています。試合が近づき(もうあと3日)本人も気合が入っているんだと思います。
何より以前は剣道が休みの日に道場の大人の稽古に連れて行ったことがあったのですが知らない大人ばかりで怖くて不安で泣いてしまい、それ以来大人の稽古には行きませんし私も可哀そうなことをさせてしまったな・・・と感じ誘いもしていませんでした。それが急に大人の稽古にも行きたいと娘から言い出したのです。
聞いた時は「なんで?」と問いました。前回みたいに泣くかも・・・と伝えましたが・・・本人は「もう大丈夫。K先生に試合前に見てもらいたい」というのです。私は泣きそうになりましたが平然を装い「ふーーん、じゃあK先生にゆーとくわ」と絞り出すのが精一杯でした。
一丁前に成長してるんですね。心が。
もう私としては「剣道させてよかった。K先生有難うございます」に尽きます。
最初は私が道着を付けて出かけるのが嫌で「パパと居たいから剣道する」というこれだけでも泣けるんですがそういう理由で剣道を年中から始めました。
心のどこかで「自分が勝手に娘のレールを敷いてしまったのではないか?もっと娘のしたいことを選ばせてやったらよかったな・・」と後ろめたく感じていました。が毎日休まず稽古をし、そりゃ「イヤイヤ期」もありました。負けるばかりの試合、練習では吹っ飛ばされ、泣きながらでもなんとか乗り越えてやっと試合でも勝てるようになったり仲間が出来たりと・・・剣道で良かったのかな・・・と思い始めていたところ今回の件で確信に変わりました。
確実に精神的な成長を遂げています。その日は腰痛持ちでしたが娘のリクエストに応えて肩車をしてクルクル回ってあげました。普段は「腰痛いんやって!」と拒否するのですが今回は通常の倍回してあげました。
この発言にはもう一つ大事な部分があります。
「K先生」です。
娘はこのK先生をものすごく慕っています。きっちり手取り足取り指導してくれ「なぜいけないのか」「なぜこうするのか」を分かりやすく伝えてくれます。
怖い先生ですがユーモアもあり、指導も的確で、必ず悪い見本と良い見本の両方を子供たちに見せてくれます。そこから子供たちに確認させて頭で理解させてくれるのです。それと以前娘が大会の個人戦で3位に入賞した時にK先生に報告に行きました。スポ少の先生や周りの保護者はそれはもう褒めちぎってくれました。すごい!すごい!と頭を撫でてくれて娘もご満悦です。今回もその美酒に酔いしれようとK先生に報告すると「3位になったんか。そうか、じゃあ左手の握りをしっかりできたら2位、踏み込みがあと半歩前に出れたら1位になれるな。稽古しようね」と言われました。
私も知っていましたがK先輩は褒めない先生で有名なんです。
娘はキョトンとして「はい」と答えて、その帰りに車で私が「褒めてくれると思った?」と聞くと「いや・・・別に」と答えました。
それがあったから娘がスポ少団内で「天狗」にならなかったのです。それ以上に今度は先生に褒めてもらおうと俄然練習するようになりました。
確かに褒めちぎってくれてうれしくて剣道を頑張る結果成長する子もいますがこういう子は負けて褒めてもらえなくなった時の立ち直り方に悩むんですよね。
多分娘にはK先生が合ってたんでしょう。褒められるとそこで一旦リセットそして次の目標が出来るまで集中力は落ちます。ですが褒められずまた稽古と言われれば試合まで保っていた集中力が続きます。また娘は内に秘めるタイプなので褒められるよりは「もっともっと」と盛り立ててくれる方がいいのかもしれません。
とにもかくにも娘にとってK先生の存在は大きくて、スポ少の先生より、私よりもK先生に試合前に稽古をつけてもらいたいと小学2年生に思わせるK先生はすごいです。
確かに指導者選びって難しくて運的な要素もあります。以前ここにも書きましたが「強くなるにはよい指導者に出会うこと」は難しいしです。ましてや親が経験者なら「この人よりうまく教えれる・・・」「もっとこうしてほしい」とわがまま放題です。私がそうでした。そういう意味では娘は運があるんですね。もうすでに良き師に巡り合えています。
話は戻ってすぐ試合です。この日曜日です。試合結果はどうでもよくなりました。
「心の成長」を見せてくれたことが優勝に等しい結果です。
でも当の本人は入賞したいでしょうね。思いっきり頑張ってほしいです。
試合の2か月前は「3年生もいるの?」と不安がっていましたが私の友人が娘に「気にするな!たまたま先に産まれただけや。一個上のやつなんて同い年や!」とアドバイスを送ってくれました。もう一人の友人も「3年生の男の子を2年生の女の子が倒したらカッコええぞ!」とげきを飛ばしてくれました。そのかいもあって今は相手が年上だろうが気持ちで負けなくなってます。周りの大人に支えられてますね。感謝です。
さぁ、剣道楽しみましょう。