弟君が仲間になった。
最近のブログはスポ少批判が続いていますね。すみません。
さて今回もスポ少批判です。
練習の時間1/3を使って試合練習をします。ほぼ毎回です。数少ない団員たちで試合をしていくのですが、そもそも効果は無に等しいですよね。
まずは1/3も時間を費やす必要性がないし、毎回やる意味はないし、手の内が分った相手と毎回試合しても練習にならないんですが・・・それでもします。
それ以上に問題なのは審判です。
毎回団長先生が審判をします。有効打突の概念がずれている。当たっただけで旗を揚げる。つまり正しくジャッジ出来ていないんです。
子供からすれば有効打突部位にあてただけで一本取れると勘違いしてしまいます。そうなると当てるように練習する。これではいつまで経っても「打ち切る」ことはできません。わが団の「チャンバラ剣道」の根源はこれのような気がします。
まぁほっときゃいいんですけどね。
最近はH君兄弟(娘と火曜日に一緒に自主練している親子)の弟君を率先して指導しています。
彼は剣道で強くなりたいと真剣に思い稽古に励んでいる子で私の大好物です。
まず彼に言ったことは「今君の同級生の子の誰よりも竹刀を振りなさい」
そして「目標を立てなさい」
そして彼は今スポ少にいる同級生(3人)の中で一番竹刀を振っています。2年生でもう左手にマメが出来ているぐらいです。そして目標も決まりました。「試合で賞状をもらう」
そんな彼が今スポ少で試合練習をしているんですが、同時期に剣道を始めた同級生2人に負けていました。泣きながら私のところの来て「お願いします!」と教えを乞いに来ました。
ちなみに負けたのはすべて抜き胴です。よくあるじゃないですか初心者の走りながら胴を打ちにくるやつ!あんな感じです。
弟君はしっかり構えて面を狙う。ひたすら自分から打って行くように言っています。
今回の試合練習でもしっかり出来ていました。
なので教えを乞いに来た時にいいました。
「なんで泣いているの?今の試合で強くなるのはお前の方やで。」
キョトンとした表情でさらに泣きながら
「負けました。」
と言ってきました。
確かに子どもたちは「勝つことがすべて」なんですよね。「そうじゃない」と伝えても全然刺さらないんです。
勝ちたいか?と聞くとものすごい勢いで首を縦に振りました。なのでじゃあ正しく勝ちたいか汚く勝ちたいか?この先も勝っていきたいか、今だけ勝てばいいか?どれがいい?もちろん正しく勝って、この先も勝っていきたいだろ?
まずは竹刀をたくさん振って、しっかり足さばきを練習しなさい。胴はまだ覚えなくていい。試合では相手より先に構えること。これだけ注意して試合しなさい。と伝えて下がらせました。
今勝つために稽古するのではなく伸びしろを作るために稽古しています。これが子供にはわからないんです。確かに娘もそうでした。そら毎回勝ちたいですよね。練習でも本番でも勝ちたいです。けど弟君には今は勝負を諦めてもらいます。「勝ち」だらけの未来のために。
私が全力で指導する子が娘とH君に続いて弟君も追加になりました。責任重大です。全身全霊で指導していきます。
この3人に共通する事は「真剣に剣道に取り組み強くなりたいという意思が明確で絶対的であること。またそのために歩く道が過酷な道でも歩く覚悟がある」です。
こういう子たちは本当に先が楽しみでたまりません。
さぁ、剣道楽しみましょう。