前途洋々~最終章~
不信感・・・
H君がベスト4に入賞した試合で同じスポ少のT君も同じトーナメントで出場していました。この子はいわゆる団長チルドレンです。年中からスポ少に属し、5年生でありながら剣道歴7年です。以前の問題児先生と団長先生が溺愛している子です。
私はというと2年生の頃からこの子を指導してきましたが、まずは正しく素振りをしよう。と素振りの仕方を教えてきました。そう、最近までです。ですが難しいようです。
右手打ちの原因や当てるだけの打突の原因は素振りです。
また足さばきも教えてきました。・・・そう、最近まで。ですが難しいようです。
跳ね足や継ぎ足の原因は足さばきです。また身体が左に開くのも足の使い方です。
一向に治らないんですよね。その場では治せても次の日には元の戻っている。
団長先生からすれば「なんでT君に初心者にさすような練習をさせるんだ」ということです。
結果2年生の頃から治すべき個所を治さず今に至っているわけです。私もまずは治さない事には次の段階に行けないのでT君に指導することは基本を正しくしましょうということしか言えません。
T君は悪くないのですが、チャンバラです。剣道とは程遠い競技です。
試合内容は延長の末、小手を取られて負けました。
敗因はいたってシンプル!
「基本」です。
手数は相手の3倍近くありました。有効打突箇所にも当たっていました。でも旗は上がらない・・・そらそうですよ。「当たった」だけですから。いわゆる当てっこ剣道です。右手打ちで跳ね足、踏み込みなし。攻めがなく残心も弱い。
この修正って難しくて基本のやり直しがなんだかんだ最短ルートかなと思います。
難点は癖付いているという点です。
まぁ誰が見ても足りない部分は明確なはずなんですが・・・・
団長先生が私に聞いてきました。
「あの試合なんで勝てなかったんやろのぉ。何本も当たってるのに・・・」
マジか!?
その後に
「まだまだ、スタミナが足りんかったんかのぉ」
マ~ジか!?
今の当てっこ剣道はそのままに、スタミナを付けても結局結果は同じです。
というか、修正箇所が分からないとダメでしょう。
まぁ、私はどうでもいいことです。T君には基本を正しくしましょうとしか言えませんから。基本の指導をしていると団長先生の癇に障るわけです。そんな基本をするよりこっち来て応じ技やフェイント技をやれ!じゃないと強くならん!となります。仕方ないですよね。
T君には悪いですけど私は教えられないです。
なんと来月に団長先生を囲む会が予定されています。言い出しは団長先生です。「ちょっとみんなで話でもせんか?」とのこと。多分言いたいことがあるんでしょう。どういう展開になるかは未だ不明ですが、やっと話が出来ます。なんとかその時に「無礼講」へと持っていき、全てぶつけようと思います。
思いの丈は私の先輩や後輩に言ってもすっきりするだけで解決しません。やっぱり当事者に伝えて議論しないといけません。
いや~それにしても娘の道場の稽古は最高でした。久しぶりにK先生自ら打ち込みと地稽古の元立ちをしてくれましたが・・・打ち込みは50秒×2。地稽古は3分みっちりしてくれました。娘も必死に喰らいついていました。集中して出し切る打ち込み。
思わず動画を取りました。スポ少では元立ちが子供同士だったりするので休憩してしまう。打たし方が下手なんですよね。元立ちは打ち手の気持ちが抜けないように先に構えてやることが絶対です。
スポ少も脱チャンバラを目標に正しい剣道を身に付けましょう。そうしないと負けた原因も勝った原因も分からないままですよ。
団長先生を囲む会楽しみですね。まずは団長先生の考え方を聞こうと思います。その後に私の意見や思いをぶつけようと思います。6年間溜まった思いはなかなかの重量ですよ。
私の先輩や後輩も何とか今の体制を変えなければいけないと立ち上がってくれています。私も時期が来たのかなと感じています。今までは「この体制は変わらない」という思いと、一緒に立ち上がってくれる同志が居なかったわけです。
革命時期です。団長先生を攻めて吹き飛ばすことはせず、こちらの思いと正しい剣道指導を知ってもらう必要があるのです。もちろん尊敬の念も忘れずしっかり話をしていきます。
さぁ、剣道楽しみましょう。