剣道強くなる鉄道
最近私の後輩が「自分の息子も娘ちゃんみたいに強くしたいんですけど、どんな指導してるんですか?」
うれしいですね。「強い」と思ってくれているのが・・・あざーっす。
別に私は特別な指導はしていません。私が強くしたなんて思っていません。ただ私が徹底してきたことは1つあります。
「洗脳」です。
これはめちゃあくちゃ大事です。
まずたくさん練習しないと勝てないことをインプットさせます。誰よりも竹刀を多く振って、足をしっかり動かす。
試合等で負けると怒らずに「相手の方が娘ちゃんよりいっぱい練習してたんだね」とだけ言います。
それと練習回数です。小学1年生のぐらいから週4回の稽古は当たり前の状態にしていきます。気が付いたら週4回練習するのが当たり前になっている。また1年生ぐらいで「イヤイヤ期」が来ますが引っ張って連れていき、見学させます。休むなんてことはさせませんでした。休むときは救急車レベル。行きたくないから休む=剣道辞めるに直結することをこの時期から頭に入れさせます。家でも何かと剣道の話題を出します。剣道の動画なども見ます。一緒に見よう!ではなく、何気にテレビに「一本集」が映っている。って感じにしておきます。また稽古でも部内試合の時などは私が審判をしますが、ある程度コントロールします。勝たさない。滅多に勝たさない。悔しい気持ちを植え付ける。その後の稽古を必死にやってる姿を確認してやっと旗を挙げてやる。そして、ここぞ!とばかりに褒める。
「頑張って稽古したら勝てた。」の環境を用意する。これは賛否ありますが、同じスポ少の子で頑張ってない子の試合を見せ反面教師で「頑張らないとこうなる」を教える。
誰でもいいので強い子(できたら同性)を憧れさせる。目標を作ってあげる。
さらには表彰台で表彰される経験を教える。娘は運よく1年生の時に奇跡で1・2年生の部で3位入賞をし、表彰台を経験しました。これを忘れささない!何度も見る。
そして試合に行くと閉会式までいる。・・・・など。まだまだありますが剣道以外のところで心理的に剣道で強くなるレールを敷いてやることが大事です。
まぁ「洗脳」ですよね。
でも、これとても大事です。この状態が今、当たり前になっているので、自分がやるべきことが明確で、きつい稽古も難なくこなせる。
例えば急に強くなりたいと言い出しても、じゃあ今の倍の稽古しよう!というと・・・どうでしょうか?出来るでしょうか?家の事情もありますし、本人が覚悟を決めれるでしょうか?えっ!今の倍!?どこで?誰が見てくれるの?そもそもできるの?となりますよね。じゃあ最初から「強くなりたい」という状態を維持させ、最初からたくさん稽古できる環境を用意してやっておけば、やることが明確化されます。
私はこの洗脳を意識して浸透させてきました。可哀そうと思うことも多々ありましたが、それで娘の目標が叶うなら許してくれると思います。大きくなった時に謝るつもりです。
なので後輩には「強くなれる環境を作ってあげただけ。あとはその子次第やで」
と答えました。
さすがに私が娘ちゃんにしたことを全て伝えて、引かれても困りますしね。
剣道の駆け引きや攻め合いが楽しくて剣道している小学生なんていません。勝つから楽しいんです。メダルがもらえるから楽しいんです。また勝ちたいから頑張るんです。また表彰台に立ちたいから頑張るんです。
「勝たせてあげる事で剣道が好きになる」はいろんな意見がありますが、私は大事だと考えます。後輩も剣道が強かったので私の意見を理解してくれています。
「環境」って大事なんです。「指導力」の次ぐらいに大事です。
強い道場はほぼ毎日稽古があり、指導者がたくさんいて、同級生(ライバル)が道場内にいて、試合があり、練成会にも呼ばれる。メダルを獲得し、連覇を目指す。
もう環境が勝手に出来てるんですよね。
そうじゃないところは自分(親)が作らなければなりません。
最後の最後は本人の気持ちですが・・・ここまでお膳立てしたら嫌でも剣道で勝ちたくなるはずです。
子どもを強くするって難しいです。希望があって、計画を立てても、それを実施できなければ意味がありません。まずは子供を無理なく「剣道強くなる鉄道」のレールに乗せることが第一歩かなと考えます。
さぁ、剣道楽しみましょう。