カウント
この前、スポ少のM君(5年生)が
「僕はスポ少以外に別のところに週一回稽古に行っていて、日曜日には朝100本素振りをしているから、週に5回剣道している」
と言っていました。
本当にどうでもいいので「そうかぁ~よくやっているなぁ!」と言いました。
この自慢は危険性が高いです。
・対価が見合わないと挫折する。
・数をすれば強くなるという誤認識。
・自ら差別化を図ろうとした発言が、結果周りから差別を受ける。
反対にいい面もあります。
・周りのモチベーションアップ
・剣道に携わる時間が増える。
と言ったところでしょうか?でもトータル危険です。
初心者の頃から週5回やっていると本当に素晴らしい事なんですが、5年生になってからではちょいと遅い気がします。低学年の子の稽古は質より量です。高学年は逆になってきますし、強い子は質の高い稽古を多くします。
ここですごく気になっていることが「何をもって1回とカウントするか?」です。
私もよく娘にいいます。「稽古に行けば一回?面を付けて稽古をすれば一回?1時間以上稽古すれば一回?何をしたら一回とカウントするの?」
小さいころから娘にはコンコンと言ってます。
「出し切ったら一回」
小学生はこの「出し切った」が分からないし、自ら出来ないので、指導者が誘導してあげるんです。だから、K先生や私が3人に口酸っぱく言うのが「気持ちを抜くな」「全力でやれ」です。
私からしたらM君は週5回も稽古していません。
朝の素振りは0.2です。スポ少の稽古は私が見る限り週3回で1.5、よそでやっているのは見たことがないので1とカウントしても2.8
週に2.8回です。私の見解ではそんなもんです。
耳障りに良い言葉に惑わされがちなんですよ。
みんな週に何回稽古しているの?と良く言い合いしますよね?しませんか?
俺の団は週4回!私は週3回。僕は週3回と自主練してるから週に4回。
この場合の回数は日数のことですよ。
何をもって一回とするか?意外と大事な問題です。
なので週5回稽古しているとしても驚きはしませんし、週に5回剣道をする日があるんだなぁという認識です。
言葉のトリックといいましょうか、なのでみんなは週5回やっていると豪語してたM君をすごい!と認識してしまう。そして稽古の様子や試合で負けているM君に違和感を覚える。M君は「週5回もしているのに・・・」結果が出ないことに違和感
剣道はそう簡単に強くなりません!やってきた事がそのまま実力に反映されます。思うようならないが、やった通りになります。付け焼刃では意味がありません。継続、小さいころからの積み重ねが意味を成します。だから低学年の頃、初心者のころは一番大事なんです。正しい剣道をたくさんする!これに尽きます。
試合に勝たしたいから技を覚える。崩れたまま打たす。正しさより素早さを求める。
ここが私からしたら不純物です。
回数じゃない!ということが分かっていないと沼です。
さぁ、そんなことはさておき、もう8月も残りわずかです。もう最近は朝晩と過ごしやすい気温ですね。もうあと1か月!
後悔のないように出来る事をしっかりしていきましょう!H弟、娘、B君、「やる」しか選択肢はありません!一択です!
この一か月は新しいことはせず、各々の課題に取り組みます。
娘はK先生から言われたことをしっかり守り、遠間から試合が出来る。娘が打たれているのはほぼほぼ近間です。間合いに注意し、面と引き技と面返し胴を強化していきます。
B君はまずは気持ちです。相手を見るのではなく、自分から仕掛けて自分から打ちに行く。この気持ちで試合に挑めるようにします。また、そうなると攻めのない単発打ちになりがちなので「仕掛ける」をしっかり理解させる必要があります。
何でもかんでもドンドン打って行くのではなく、先に攻め込んで相手を崩して打つ。攻め入る事が仕掛ける事です。
H弟はひたすら足を動かし、竹刀を振って、試合をさせます。しっかり試合で足から出る面をさせていきます。剣先の高さや重心を前後させないなどしっかり注意してきます。やることが多いですが、やってくれないと困ります。
試合をドンドンさせていき、今までの稽古でやってきた事をしっかり出せる。逆に言うと稽古の時に試合を意識して出来るかどうかということです。
子ども達には稽古でやっている事を「試合」に結び付けれる様に意識さすことが大事です。今やっている「3つ狙う」稽古(面~引き技~面返し胴)もやってみたらいいんですよ。縁を切らずに狙ってみる。
大丈夫です。君たちがやっている特訓稽古は1回にカウントされてます。
さぁ、剣道楽しみましょう。